「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

救世主な本

「古本 石英書房」の今月の営業日は、以下の通りです。


・前回までの告知から変更したところがございます。
  ご注意下さい。



    7日(金) 通常通り

    8日(土)※14時頃〜



   14日(金) 通常通り

   15日(土)※14時頃〜(予定です。休業の可能性あり)



   17日(月) 通常通り

   19日(水) 通常通り

   21日(金) 通常通り  ←変更になりました
          ※21日、追加変更です。
           開店が11時を過ぎる予定となりました。

           

   24日(月) 通常通り

   26日(水) 通常通り

   28日(金) ※〜15時頃で閉店  ←変更になりました

   29日(土) ※休業の可能性もありますが、現在不確定です。




今後も急な変更の可能性がございます。

恐れ入りますが、直前のブログでのご確認をお願い申し上げます。




私事ではありますが、いろいろ予定が詰まって
多忙な状態が続いております。
秋の気配と共に、その悪影響が具体的な形で出て参りました。
やたらにもの忘れすることといったら!
直前に自分が持っていたものをどこに置いたか分からない、
自分が今何をしようとしていたのか思い出せない※、
焦れるというよりは、自分に呆れてしまいます。


  ※そんなときに居合わせると、忘れているのは
  “自分をいい子いい子(頭を撫でる)すること” だと
   主張するのは要領の良い三女です。撫でられてにんまり。
   ふっと脱力させてくれるありがたい存在です。


うまくいってほしいこともうまく回らなかったりします。
歯車が錆ついたようで芳しくない気分の時間が増すばかり。




先日も、ある書類を出し忘れたばかりに締め切り当日に慌てて
直接手続きに出向く羽目になりました。自ら首を絞めています。
けれども。
行った先の近くに古本屋さんがあればふらふら眺めに向かいます。
そこで出逢った一冊。


  『いのちの手紙』箙田鶴子・千葉敦子(ちくま文庫


先天性の脳性小児マヒの作家と乳ガンのフリーランサー
往復書簡です。
そんなふうに一言で紹介することは、あらゆる意味で
誤解を招きそうなのですが・・・。
これだけではきちんと主旨が伝わらないかと
思います。すみません。
障害や病気に負けずに・・・といった表現では、とても括れない内容です。



千葉さんの本は何冊か読んでおり、その強靭さに
自分とは全く違うながらもある畏敬の念を感じずに
いられないという印象を持っておりました。
この本にも、その印象通りの千葉さんの姿があります。


書簡形式のきっかけ自体にも深い意味があるのですが、
的確な簡略説明が困難に感じますので省かせて頂きます。


お二人の非常な率直さに驚きました。圧倒されました。
厳しい言葉もあるのですが、相手の考えを正確に知りたいという
熱意に裏打ちされているので不快な感じを受けません。
切迫した誠実さに、背筋がしゃんとさせられる気がします。



「はじめに」にある、千葉さんの一文、


「理解する」ことと「賛成する」ことは別物である。(18ページ)


には考えさせられております。



文中のときに厳しいやりとりは、読んでいて自分にも刺さってくるように
感じられる箇所もあります。
反面、かえっていたわりに感じられもしました。
今の私にとって必要な本だったようです。


忙しさや諸々で辛かったり落ち込んだりするのですが、
こういう本でガツンとやってもらうのも効果があるようです。
めぐり会えてありがたかったです。


まだ読んでいる途中なのですが、今の自分の閉塞した気分を
打ち破りたいこともあって、あえてご紹介させて頂きました。
この手紙のやりとりの内容がどこへ向かうのか興味津々で、
他の未読本を放って読み進めております。




気分はいまひとつとはいえ、気候は明るく爽やかで良いですね。
明日もこのようなお天気で、古本市日和となるといいと思います。
いよいよ明日は、「秋も一箱古本市」です。

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