「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

心で旅

夢中で読みました。
高山なおみさんと川原真由美さんの旅の記録です。



これらを電車の中で読んでいる時間が一番好きでした。
私も憧れた、シベリア鉄道
本の中にどっぷり入りつつも、ぐんぐん読み進むのはもったいなくて
少しずつ掘り起こすようにして読んでいました。



随所に出てくる、武田百合子さんの『犬が星見た』は
私も大好きで、予習のようなつもりで何度も読みました。
もちろん復習も。
私がこの地に行ったのは、武田さんと高山さんのちょうど
中間くらいの時期。そのためか、どちらの時期の景色も生き生きと
目に浮かんでくる感じがします。
当時の旅のときの写真はあまりないのに、記憶はくっきりと鮮やかで
懐かしさいっぱいでした。


高山さんはお料理がお仕事なだけあって、食べ物の描写が
詳細なのが印象的でした。調理法や使われているスパイス等、
さらさら書かれているのが楽しく新鮮に思えました。
味覚も表現力も豊かなのはいいなあ。
基本的に何を食べても「おいしい」な、私のような読み手の気持ちも
豊かにしてもらえます。



ここのところ、本で「じまん」をしたり、高齢者施設を見学させて
いただいたり、『竹取物語』の世界に浸ったり、と、
日常からちょっと離れた経験のできる機会も続き、
心に良い刺激を受けています。
体は遠くへ行かなくても、心で広く歩き回っているような感じは
旅している気分っぽいです。


毎年この時期の懸念の一つである確定申告が済んだことこそが、
旅から帰ってきたかのような心持ちの真の原因なのかも
しれませんが・・・。
終わって清々しくなっているところへ、今度は花粉が
飛んでくるのでした・・・。
しばらくは一家で辛がる日々の到来です。




昨日、下の記事の深緑の亀戸線に行き当たることができました。
乗るときに、つやつやぴかぴかの塗装部分に触れてみて密かに喜ぶ私。

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