「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

東向島散策

もう一週間前の話になってしまいますが、17日に「すみだ向島百花園古本市」に行きました。
今回が初めての上、開始間もない時間だったこともあり人は少ない状態でしたが、
公園内なので絵本を見に子供達が寄ってくる・・という私が夢見る理想の風景が
ぽつぽつ見られました。ぜひ定着したイベントになってほしいなと
思いました。

初めて目にする絵本も何冊かあり、迷った挙句に選んだのがこちらです。

『あなただけのちいさないえ』(文ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ、絵アイリーン・ハース、童話館出版)


私の心の琴線に触れたのは、その内容です。
人は皆、一人だけの部屋をもっていたいものだ、その部屋で過ごす時間をお互いに
尊重しあいましょうという趣旨です。
この場合の部屋というのは、子供がよく作る箱の中、テーブルの下などという
ちょっとした、でも一人きりの空間のことです。私も一人っ子のくせになお、
そんな空間に籠るのが大好きな子供でした。
この本の凄いところは、そういうひとときがお父さんやお母さんにも
必要なのだということを(たぶん子供達に向けて)語っている点だと思います。
その通り!!
一緒に行った次女に、そこのページを見せて「ね!」と反省(?)を促しても
無視されましたが、帰宅後長女にこの絵本を読ませたら喰いついて共感していました。
長女も、幼児の頃からそんな空間で一人過ごすのが大好きな子なので。


この本を販売していたお店の方にお話も伺うことができました。
初対面の方と、古本屋の卵の素くらいの立場からお話を請うのは勇気が要りましたが、
温かく応じて頂きとても嬉しく感じました。


  ふるほんのおひさま堂
     http://www.ohisamadou.com/

絵本・児童書がとても充実したお店だと感じました。それらのお好きな方は
ぜひご覧になって下さい。


その後、すぐ近くの「カフェ&ギャラリーみづき」へ向かいました。
つい先日まで知らなかったのですが、向島では九月いっぱい「向島アート展2009」を
行なっており、その一環の展示販売がこの日までこちらで開催されていたのです。
下記でそれを知り、伺いました。


  橙日誌
   http://d.hatena.ne.jp/amanatsu_shoten/


和風の雰囲気のこのカフェは以前から入ってみたかったので、ちょうどよい機会でした。
ゆったりとした空間で寛ぐことができる場です。
私は冷やししるこ、次女はあんみつを楽しみつつ、長時間に渡って
飾られているいろいろな作品を拝見しました。
甘夏書店さんの作品は、着物地中心で、お店の風情にしっとり溶け合った印象でした。
既にブックカバーを持っている子供達に釣られて私も欲しくなっており、
迷いに迷って選んだのがこちらです。
     

表記されていた「ほんのりと和の香り」というのを、布地の印象のことだとばかり
思っていたのですが、家でやっと気付きました。
文字通りの「香り」だと。とてもいい香りです。そのイメージに合わせたい本に使用して
いこうと思います。

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