「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

リサイクル本

私の住んでいる地の図書館では、館内の整理した本を月に一度まとめて
「リサイクル本」として提供して下さいます。
今月の提供日はちょうど時間が取れたので、初めて開館時間直前に
合わせて向かってみました。


入口付近に着いたのは、8時55分頃。開館5分前です。
既に10人程、いかにも慣れた様子で並んでいらっしゃるのに
驚く私。確かに、早い時間に来たときほど「!」と思える本が
多いとは感じていたのですが、これほどとは思いませんでした。
その後も少しずつ人は増え、しかも、定刻になりドアが開いてからも
「一列に並んで上へ上がって下さい」「走らないで下さい」等の注意が
3階までの各所に立つ職員の方から随時出される・・・・・デパートの福袋販売を
思い出しました。


このように描くと大混雑のようですが、何分小さなコーナーなので
十数人でも押すな押すなになってしまうのです。
福袋系に比べて平均年齢が高く、男性比も大きい集団の静かな迫力に戸惑いつつも
私も“宝探し”をしました。


今回は、未読の佐伯一麦さんの作品『草の輝き』(集英社)や
他の図書館で借りたばかりの雑誌『えほん大好きマガジン この本読んで!』
(2007年秋号 財団法人 出版文化産業振興財団発行、堀内誠一さんの特集あり)が
特に嬉しい収穫でした。
ちなみに今までで最大ともいえる収穫本は『完訳 赤毛のアンシリーズ 全10巻』
モンゴメリ作 掛川恭子訳、講談社)まるごと全部だと思います。
山本容子さんの銅版画も楽しめます。


リサイクル本の獲得に向けて、他の場所でもこのような状況があるのでしょうか?
以前住んでいた神奈川の図書館では、入口のコーナーに随時置かれていく方式
で、ここまで凄くはありませんでした。
このような熱心な有様を目のあたりにすると、まだまだ古本屋の進出の道は
あるような気がしてしまいます。「無料」だから、というだけでは
片付けられないものを感じるのですが・・・。

アクセスカウンター