少し前のことになりますが、三女に聞いたお薦め本はこちらです。
『こねこのぴっち』(ハンス・フィッシャー文と絵・石井桃子訳、岩波書店)
こちらは絵が好きとのことです。特に、お話の最後の方で、庭でお祝いの会を
している場面が大好きだそうです。
花々や動物たちが生き生きしていますね。
うちは皆ぴっち好きで、家の近所に出現したそっくりの色合い(?)の子猫を
勝手に「ぴっち」と呼び、その兄弟たちまで「ぱっち」「ぷっち」・・・と
独断で名付けてしまっていました。子猫のうちは結構懐いてくれたのですが、
成長と共に寄ってこなくなり、残念でした。
『ガブリちゃん』(中川李枝子文・中川宗弥絵、福音館書店)は、
彼女(アヒル)の意表をつく言動に魅力を感じるようです。
みかんを食べ過ぎて体中が黄色くなったけれど・・・というエピソードが中でも
お気に入りです。
私達家族は、実はガブリちゃんって三女そのものみたい・・・と
思っているのですが、当の三女はあくまで“他人”としてみて
面白がっているようです。
『百まいのきもの』(エリノア・エスティーズ文・ルイス・スロボドキン絵、
岩波書店)の魅力は、やはり絵のようです。
百枚の着物がずらりと並んだ場面が好きだそうですが、よくよく聞くと
その服の数自体に憧れているらしいです。
「私もそんなたくさんの服が持ちたい・・!」という感じです。
私個人的には、特に女の子はぜひ一度は読んでおいてほしいと感じる作品なので、
とにかくもこうして印象に残っているのが分かると嬉しく思います。
女の子の世界の人間関係をこんなに深く描写した作品は、なかなかないと
感じているので。
三女が今読んでいるのは『怪談レストラン』(松谷みよ子責任編集、童心社)の
ような怖い話系か、『ルルとララ』シリーズ(あんびるやすこ、岩崎書店)のような
女の子系なのですが、いざ「お薦め」と問われると、上記のようないわゆる
古典的名作っぽい本を挙げてきたことは興味深いです。
無意識?もしやちょっぴり見栄?などと意地の悪い想像を巡らせてしまう
母が一番タチが悪い・・・・。