「古本 石英書房」の営業予定については、前回ブログ記事をご参照下さい。
24日(土)は、都合により15時頃で閉店させていただきます。
ばたばたあわあわしていても、機会を見つけては本を読みます。
通勤の電車内などは絶好のチャンスです。
今は、日常的雰囲気の小説を読むことが私の頭をリフレッシュさせて
くれるように感じられます。
最近、以下の本に接しました。
『田舎の紳士服店のモデルの妻』(宮下奈都、文藝春秋)
『書店ガール』(碧野圭、PHP文芸文庫)
前者は、諸問題・鬱屈が解決しないままに(一見)淡々と過ぎていく
日々の様子がとても真に迫って感じられました。
毎日の中での感情は確かにこんなふうに流れていくなあ・・・
と共感することで、今の自分が慰められるように思われました。
妻・母・女・・・それぞれの面を生かしつつも、どのように
自己を統合していったらいいのかと模索することが多いです。
何だか全てがばらばらになっているから、どっしりとできないのではないかなと。
そんな今の気持ちにぴったりくる作品でした。
二度・三度と間を置いて読み返すことで、印象等が変化していきそうな
予感も感じています。図書館で借りたのですが、手元にも置こうと
思っています。
後者『書店ガール』は、今の仕事に関連のあるお話といえます
(単行本時のタイトルは『ブックストア・ウォーズ』)。
フルタイムで戦っている書店員達の姿を読むことは、刺激を受けることでもあり
また、自己の甘さを省みることでもあります。いろいろな感情が揺さぶられます。
本の世界に大変引き込まれ、電車を乗り過ごしそうになったことも
ありました。まだ読了していませんが、若干野次馬的にもわくわく楽しんでいます。
やたらに自己に引き付けて本を読みたがっているのを
感じています。
“自分は何をどうしたいのだろう”などと考えたくなっているのは、
先日綴ったように今が出発シーズンだからなのかもしれません。
仮にも古本屋店主ゆえ、皆様の内面外面ともに“出発”や“新装”、あるいは
“改装”の一助としての本との出逢いのお手伝いもできましたらと思います。
お気に入りをお探しの方のご来店をお待ち申し上げております。