「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

浅草の、さようなら その2

その1 からの続きです。

「アンヂェラス」を出て向かったのは、やはり三月いっぱいをもって閉館する「浅草アミューズミュージアム」です。


途中、私の大好きなお店「助六」にも寄りつつ。
ここの「小さきもの」たちには、子供の頃から魅せられっぱなしなのです。雷門から仲見世を進んだほぼ終点の右側にありますので、ご興味ある方はぜひ。


浅草アミューズミュージアムの閉館理由もアンヂェラスと同じ、建物の老朽化だそうです。安全面という課題は十分承知しつつも、やっぱり残念です。

開催中の展示は、この二つです。

一つめ。

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これが一針一針刺したものだなんて!

多くの作品が展示されていましたが、そのデザインと色合わせの妙に、感嘆の声しきりでした。

当時の女性の言葉として、家のどこにも泣く場所のない女たちには針仕事だけがあった、という趣旨の記載があり、内心深く深く唸らせられました。うーん、ぐずぐずと愚痴など言っている場合ではないのだと・・・。

画像がなくてすみません。見入って唸って終わってしまいました。




展示二つめ。

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継ぎをあてては繰り返し大事に使ってきた、当時貴重だった布の数々。こちらは自由に触れることもできましたので、その使い込まれた質感、柔らかさをじっくり体感できました。


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僅かな布地も大事に生かしていたことがありありとわかります。足袋は特に底を重ねて厚くして防寒したとのこと。



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こんな展示の仕方も格好いいです。




更に上階へ進むと、またいかにも私好みな世界が・・・。


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土鈴をこんなふうに飾るなんて、いいなあと思いました。



その他ずいぶんと写真を撮ったのですが、きりがないのでなるべく少なめに。


屋上も行きました。

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晴れた空、そよぐ風。良い心持ちでした。




ビル自体にもたくさんの魅力を感じました。

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なぜミラーボール?しかもきらきら回り続けています。
意外に富士に似合うような。




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こういうの、大好きです。
恐縮するほどには遅くありませんでした。




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壁に浮かぶ魂の叫び、でしょうか。
本当に残念ですが、お別れです。


もっと前から来ていればよかった・・・と思うことの何と多いこと。思い立ったことはなるべく早く実行しなければと、いつも反省するのです。



一階のミュージアムショップもじっくり眺めた後は
全国各地の食・生活用品などを集めた「まるごとにっぽん」を一巡し、館内の「茶寮 つぼ市製茶本舗」でゆっくりと休憩。美味しいお茶で寛ぎました。そして駅で解散。



一人でもふらふらするのも楽しいけれど、お話しながらゆるゆる歩くのもまた楽しい。そんなお散歩ができたのも、急なお誘いにもかかわらず参加して下さる方あってのことです。ありがとうございました。


石ころお散歩隊、ぽつりぽつりとでも続けていきたいと思います。

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