「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

妖怪石 その2

向島妖怪散歩」の石について再び、です。





籠の中の残り二点、上の無色透明な塊がミャンマー産水晶、
向かって左下の黒い石は日本産の菊花石です。




水晶はその不定形っぷりからすると、推測ではありますが
手磨きではないかと思われます。手触りが何となくまろやかに
感じられるのも推測の根拠の一つです。


水晶は石としては固い部類に入りますので、磨きには力も
入ることでしょう。職人さんの思念(?)が込められるようにも
思えますし、無心ならばそれはそれで素晴らしい。
私には、何だか生き物感のある石だと思えてなりません。
ぜひお手に取ってその感触を味わってみていただきたいです。
   私の妄想に過ぎないのかもしれませんんが・・・。



菊花石は、見た目から名付けられており、石が大きい程、
花が見事に見える程に珍重されます。
この石は多摩産とのことです。


鉱物同士の偶然の巡り合わせから産まれた菊の花、
それが咲く漆黒の石のどこかぬめっとした吸い付くような感触。
綺麗ながらも「魔」の要素もちょっぴり含んでいるかもしれない、
そう感じました。



もう一点ご紹介です。



画像的には、一番それらしく撮れたかなと密かに思っております。
オニキスの磨き石です。掌の中にすっぽりと収まります。


自然にできた模様をうまく生かして磨かれていると感じます。
この石の持つ個性が遺憾なく発揮されているかなと。
魔物の目?それとも魔除け?
お目に留まった方の心情が反映されるかもしれませんね。




出展者の方々の妖怪たちは、存在感たっぷりです。
お座敷の和の佇まいに何と似合うことでしょう。
その中に混ぜていただけて嬉しいです。


ぜひごゆっくりとお楽しみにいらして下さいませ。

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