「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

記憶の記録

日が傾いてくると、空気の冷たさが身にしみるようになってきました。もうすぐ12月、にしては気温高めとはわかっているのですが。


「この間」出たなと思って読みたかったんだ、そんな気持ちで入手した本が2019年刊行だったということが続き、愕然としています。本当につい先日、という気がするのに。

私の頭の中には2年ほど空白があるようです。
正確に言えば、2017年頃からの時系列の記憶がやや(結構?)曖昧な感じです。確かにいろいろありましたが。そしていろいろ変わりましたが。

良くも悪くも記憶は改ざんされがちなので、記憶の記録も残しておかなければと改めて思いました。



こちらも2019年刊行。記憶が途切れていたのではなく、恥ずかしながらその存在を知らずにいた本です。知るなり即注文。


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本の厚みを実感できる角度でも撮影。

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武藤良子さんの文章がとても好きです。
簡潔で正確。無駄を削ぎ取ったようでいて豊か。私には近付けない風情に憧れます。

ブログを加筆、修正、再編集したものとのことですが、そこには勝手ながら私にとっても懐かしい景色が詰まっていました。つい先日のようで、ずいぶん時間が経過していたあの頃。

大変遅まきながら、出逢えて良かった!という本です。時折顔を出すカラー作品と共に、じっくり味わおうと思います。



良い記憶も辛い記憶も、全ては過ぎ去ったもの。戻れないところがいいのだと思うようになりました。
今を進んで行くしかない。良い記憶となるように。

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