「石と古本 石英書房」の日々

お店の最新情報と、石や本、お散歩その他、店主の好きな物事について綴ります。

憧れを掴む手

やっとというか、遂に訪れることができました。

田辺聖子さんゆかりの場に。

小説『苺をつぶしながら』に登場した、お店の描写とそこで販売されているボンボンの描写が素敵で、いつかはと漠然と思っていました。

先日、ふっとチャンス到来。しゅっと行ってきました。初の大阪、心斎橋の地へ。

そのお店、長崎堂はかつてとは姿が変わったようですが、物語で語られたアンティークのオルゴールは店内にちゃんとありました。ボンボンもおそらくそのまま。私が買ってもいいのかと思う程に全てが可愛い設えでした。

専用の紙袋があり

箱は乙女。

中身も乙女。でも、ボンボンの中のお酒はしっかり効いています。

お酒はほぼ飲まない私も、お酒絡みのお菓子は好きです。心が豊かになるような美味しさ。

 

田辺聖子さんは、このボンボンのことを、オルゴールの音色を砕いたものと表現していらっしゃいました。確かこの作品を読んだのは中学生の頃。何と長い憧れだったことでしょう。

いつか、は実現できないこともあり得ると感じることがしばしば起こるようになったのは、加齢故でしょうか。ここだ!というタイミングを掴めて良かったと思っています。

私はやっぱり欲張りです。

 

関西にご縁の少ない私の大阪方面の知識の殆どは、田辺聖子さん経由です。これからでも少しずつは辿れたらいいなと思います。

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